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  • みやわき健康薬局  宮脇 崇

私が余計な漢方薬を絶対にすすめないワケ

こんばんは^^気がついたら12月、やっと冬らしい寒さになってきました。明日は娘たちの持久走大会!この時期になると毎年一気に気温が低下してきます。


さて、「私が余計な漢方薬を絶対にすすめないワケ」ということですが、当店の「ウリ」になっている漢方薬局には珍しい「余計な漢方薬を絶対にすすめないワケ」についてご説明していこうと思います。


漢方薬局に漢方薬を買い物に行くと「山のようにたくさんの薬を勧められた」というお話をよくお聞きするのですが、当店ではそのようなことは絶対にありません。


なぜ漢方薬局はたくさんの薬を売るのか?

そしてなぜ当店では売らないのか?

これらについて以下ご説明していきます。




漢方薬局がたくさんの漢方薬を販売するワケ

全部の漢方薬店さんがそうではありませんが、場所によっては沢山の漢方薬を販売するところもあります。その理由としてあるのが「効果を高めたい」という一心でたくさんの漢方薬をお出ししています。


本場中国では日本の3倍くらいの量が普通に使われており、それによって効果を高めているという現状があります。それに倣い、お客様の不快症状を早く取って差し上げるために「それなりの効く量」をお出しする、よって量がどうしても多くなってしまいます。


また、日本で販売されているエキス漢方薬(粉や錠剤で販売されている漢方薬。煮ださなくていいやつ)の一回量が少ないという問題もあります。1回量が決められているのですが、薬局で販売されている漢方薬は5~7割(今は10割も増えてきた)が多いので、どうしても同じような効能のものを数種類合わせて効果を高める必要があるという問題もあります。


そして、これが一番大きな要因ですが、症状が多岐に渡るためにそれぞれに効果のある漢方薬をおすすめする必要があるというケースです。


例を挙げると、腰痛を訴えてご来店されたお客様がいるとします。

その原因が

  • 冷え

  • 老化(主要因)

  • 血流の悪化

  • 過労

だったとします。この場合の改善として主要因は老化なので代謝や細胞分裂などの活性を助けるべく八味地黄丸をおすすめするのが定番ですが、血流の悪化や過労、冷えもあるので軽く体を温めながら血流も改善する田七人参も加えよう、更にプラスアルファで独活寄生丸も入れておこうかという感じになります。


あくまでも主要因は老化なので私は八味地黄丸だけで大丈夫だと思いますが、いろいろな症状があるため、そちらも改善してあげよう、そしたら早く効果を感じられるのでお客様にも喜んでもらえるという考えが浮かぶので田七人参も、そして効果を更に高めるために独活寄生丸も…というようになってしまいます。


我々が一番怖いのは「効かない」といわれてお客様が離れて行ってしまうことです。なので、多少、多めにおすすめして保険をかけるのです。




ではなぜ当店ではたくさんの薬を販売しないのか?

めっちゃ不思議ですよね。

たくさん販売すれば「効かない」という薬局で一番怖いリスクを下げることができる、しかもたくさん売れるので儲けも出る、なのになぜやらないのでしょうか?


その理由は「副作用が怖いから」です。


そうです。ビビりだからです。

嫌ですね、ビビりって…。男の子のくせに。。


でも、一番大事じゃないですか?だってお客さんは病気や不快症状を治そうとしてご来店くださってるのに、逆に具合を悪くしちゃうのってあり得ません。


漢方薬は副作用はないというのは都市伝説です。私も最初は副作用なんてないよ、と人ごとのように思っていたのですが、販売月日を重ねていくうちに、意外に多いな…ということに気が付いたのです。


恐らく副作用なんてないと言っている方は、全くお客と向き合っていないか、運がいいか、腕がめちゃくちゃいいかのどれかです。


特に肝臓が弱り始める50代以降は副作用が出る確率が多くなります。なので、しっかり見極めながらおすすめすることが求められます。



また、私があまり多く漢方薬をおすすめしない理由としてあるのが「金銭的負担」です。一か月に3万円もかけて漢方薬を飲もうと思いますか?私だったら恐らくNOです。いくらがんだろうとどんな重病だろうとNOです。


そんなにかけるなら、そのまま標準治療を受けつつ自分の状態を受け止めます。


なぜNOなのかというと、そこまでお金をかける意味が分からないからです。だって、沢山の漢方を飲めばそれだけ体が改善するものではなく、逆に肝臓や腎臓に負担をかけて悪くする可能性も出てくるからです。漢方薬は魔法の薬ではありません。


本末転倒という言葉がぴったり来ます。漢方薬が効果を発揮するのは2~3種類まで、それ以上だと副作用の方が強くなるデメリットが強くなります。体が壮健な20~30代ならば分かりますが、それ以外は十分に注意した方がいいと思います。




必要最小限の漢方薬で改善する。その改善スピードをきちんとお客様にお伝えする

大事なのは漢方薬にも副作用があることを説明し、おすすめする漢方薬を必要最低限とすることをお話すること、そして、改善までどのくらいかかるか、改善しないケースもある、その時はまた違う漢方薬を考え直しましょうということをお伝えすることです。


これを伝えないと、やはり効かない場合にはお客様は離れていってしまいます。なのできちんと伝えることだ大事だと考えています。



以上、いろいろ書いてきましたが、一番はその人に一番フィットする薬を速やかにおすすめしてあげることですね。分からないからどうしても量を多くして効かせようとする、ということもありますので、ビシッと効くものを1~2種類おすすめして差し上げればいいだけのことです。


そして、場合によって病院の標準治療や鍼灸など、その人にあった治療法を教えてあげること、更に生活習慣による改善法、運動や食生活の指導、ストレス対策などを含め、包括的にその人の体のバランスを整えてあげることをアフターケアとして行っていくことが我々漢方家には求められています。


不快症状や病気の原因は、先天的な要素など様々な要因が複雑に絡み合っていますが、多くは生活習慣の改善や漢方薬の服用、病院の標準治療にて症状を改善させていくことができます。特に傷が浅いうちはその改善が容易なので、ぜひ専門家の指導を受けてバランスを戻していくようにしてくださいませ。


よくないのは治療を受けないこと、次によくないのが薬だけを飲み生活習慣の改善をしないことです。素晴らしいのは治療を受けながら生活習慣の改善を試みること、そして改善した後もその生活を続けることです。



何かございましたらみやわきまで相談くださいませ。



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