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  • みやわき健康薬局  宮脇 崇

ストレス疾患に対する西洋薬と漢方薬の違い



こんばんは^^今日は朝から真夏の暑さが戻ってきましたね。今までの涼しさに体が慣れていたせいか、気温はさほどではなかったものの、ものすごく暑く感じました…。



さて、今回は「ストレス疾患に対する西洋薬と漢方薬の違い」というお題で書き進めていこうと思います。


あくまでも私見なのでエビデンスなどはありません。



ストレス疾患に対する西洋薬の効果、役割



飲んだことがある人は分かると思いますが、効果すごくないですか?それまで不安でソワソワしたいたのが、薬を飲んだ瞬間から嘘みたいに落ち着きます。そして、場合によっては怠くなり、普通の状態を維持できなくなることもあります。


このように、西洋薬は「効き目が強い」のが特徴です。

感情を司る脳の部分に直接作用して気分を変えてしまうという働きがあります。なので、不安やイライラ、落ち着かない、焦り、意味もなくパニックになる、落ち込んでしまい何もやる気がないなどの気持ちの変化を改善することができます。


✅しかし、気分を変えるものの根本的な原因は変わっていない

先ほど説明したように、その時の不快症状は改善させられるものの、「何が原因で症状が治らないのか」ということに対してはそれほど大きな変化はもたらしていません。


一つ例を挙げますと、会社で残業とパワハラを長期に渡り受けてうつ病を発症していた人がいたとします。原因は一時的なストレスによるものではなく、長期残業による心身の疲弊とパワハラによる脳及び内分泌系の疲労です。


これに対して安定剤や抗うつ剤などの薬を用いるのは、その時の不安感やうつ症状を神経伝達物質にアプローチして改善するという効果は得られますが、脳の機能や内臓、筋肉、骨髄、内分泌系などの機能低下は補うことはできません。


もちろん、気持ちの安定→ストレスの低減という効果は得られるので、ストレスによる心身への悪影響は抑制できます。なので、飲まないよりは飲んだ方が改善スピードは上がると思います。不快症状によるストレスは猛毒となり、改善スピードを著しく遅くさせます。


まとめますと、気分を急激に改善することができるので、気分の変化によるストレスを改善することができる→改善スピードを向上させることができるというメリットを得ることができます。一方で、全身の機能低下を改善するという働きはそれほど高くないので、全身の疲弊及び機能低下が著しい場合には改善するまでにかなりの時間を要することが考えられます。また、薬には依存性があるので、薬の副作用などで廃薬しなくてはならないときに苦労することがあります。




次に漢方薬のストレス疾患に対する役割



漢方薬の場合はこの間も説明した通り、その時々の状況によってバランスを改善するというアプローチを用います。


動悸や不眠、食欲不振などの症状が強く神経が高ぶっている場合には神経を落ち着けるもの用います。この場合の対策は西洋薬の抗不安薬と同じような感じの薬を用います。よく使われるのが安神薬の竜骨、牡蛎、養心安神薬の酸棗仁、遠志、平肝息風薬の天麻、コウトウなどです。これらは脳神経の高ぶりを抑える働きがあるのでストレス状態の改善に用いられます。


このような働きがありますが、西洋薬のように強力な効果ではないので、不快症状が強い場合には改善できないというケースもあります。



初期でも症状があれば用いられますが、ストレス状態が長引くとエネルギーの消耗と代謝を担う内臓の機能低下が生じます。ストレスはずっと走っているのと同じ状態なので、心身の消耗が通常時よりも激しくなり、その消耗によって更に精神状態が悪化します。漢方でいうと気血両虚という状態です。


疲れやすい、心身がだるい、神経過敏、不眠、食欲不振などの症状が出やすくなります。この場合には元気とエネルギーを補うという改善法を用います。



気血両虚の状態が続くと、今度は精が損傷されます。食べ物が吸収されてそれが肝臓で細胞が使えるものに変換され、それが細胞に吸収され、吸収された栄養素によって新たに赤血球や免疫細胞、骨、ビタミン、ホルモン、精液、モノアミンなどの物質が生成されて健康が維持されているのですが、新たに合成されるという機能が損傷されて合成が滞ります。この状態を腎虚といいます。


うつ病、パニック障害が長期に及び改善しない、早期の閉経、精力減退、急に老けるという状態をいいます。この状態を改善するには補腎薬という腎臓及びホルモン、脳の機能向上及び細胞の分裂と合成を活発にする働きのある生薬を用います。




薬をうまく使っていくのが大事


上に説明した通り、薬には役割と強い面、弱い面とがあるので、うまく使い分けていくことが大事になります。



✅西洋薬が必要(適応)な場合

  • 情緒が不安定な時

  • 精神症状が短期間が急激に悪化した場合+症状が強い(命に関わる)

  • 不快症状が強い場合

  • ストレスやトラウマがあまりにも大きい場合

  • 妄想・幻覚・思考障害などがある場合

  • 心身の機能低下を伴っていない場合


✅漢方薬が必要(適応)な場合

  • 症状が長引く場合(3年以上)

  • 症状が比較的軽度の場合

  • 身体が先天的に虚弱な方

  • エネルギー代謝が弱くすぐに疲れてしまう方

  • 胃腸虚弱がある場合

  • その他、内臓の機能低下がある場合


もちろん、どちらか一方を使うというのではなく、両方を上手に使うのもいいでしょう。

当店でも、頓服として西洋薬を用い、体質改善として漢方薬を用いているという方が数多くいらっしゃいます。


多くは、ストレスや先天的虚弱体質、更年期などでエネルギー代謝が低下し、それによって脳が過敏になってしまい精神症状を悪化させてしまっている方々です。この場合には漢方療法によってエネルギー代謝を正常にするだけで治ることが多いです。


お悩みの方はぜひみやわきまでご相談くださいませ。




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