大気が乾燥することによる気道への悪影響がヤバい
- みやわき健康薬局 宮脇 崇
- 9月19日
- 読了時間: 5分
こんばんは^^今日から急に涼しくなりましたね。心身がとても楽に感じますが、一方で冬に向かう途中の季節に入ったということでもあるので、日々の気温の変化に注意が必要になるということも意味します。気温や気圧の変化に注意しながら、うまく調節して過ごしてまいりましょう。
さて、今回は「大気が乾燥することによる気道への悪影響がヤバい」という内容になります。
皆さん、夏は喉の調子がいいけど、秋~冬になると咳が出る、声枯れしやすくなるなどのトラブルが生じやすくなるということはありませんか?
今回はその理由と対処法についてわかりやすくご説明させていただきます。
乾燥は粘膜の健康を奪う

✅気道(鼻や口から肺までの空気の通り道)が乾燥することによるリスク
防御機能が低下→本来、気道の粘膜は湿った状態で、異物やウイルスをキャッチして排出する働きを行うことができますが、乾燥しているとその働きができない。
線毛運動の低下→気道の細かい毛(線毛)が動いて異物を外に出します。乾燥により線毛が動きにくくなり、ホコリや病原体が排出されにくくなる
炎症が起こりやすくなる→粘膜のバリアが弱まり、ウイルスや細菌が侵入しやすくなります。その結果として、炎症が発生しやすくなり「のどの痛み」「咳」「気管支炎」などの症状が出やすくなる
アレルギーや喘息の悪化→乾燥による刺激で咳が誘発されやすく、喘息やアレルギー性鼻炎が悪化
気道という場所は適度に潤っている状態が正常な状態です。
✅気道が適度に潤っている理由
空気を肺に優しく届けるため→乾燥した空気は肺の粘膜を傷めてしまうことがあります。
異物や病原体をブロックするため→ホコリ・花粉・ウイルス・細菌などの異物は、この粘液に絡めとられて外に出されます。
線毛運動を助けるため→気道の粘膜には細かい毛が生えており、常に動いて異物を外に運び出します。この線毛がうまく働くには「潤い」が欠かせません。
咳や炎症を防ぐため→潤いがあることで、気道の粘膜が乾燥して傷つくのを防ぎます。乾くと刺激を受けやすくなり、咳や炎症が起こりやすくなります。
以上のように、気道が適度に潤っているのにはきちんとした理由があり、秋~冬は大気が乾燥することにより、気道の潤いが低下してしまう傾向があるので、様々な気道のトラブルが生じやすくなります。
秋~冬になると咽頭痛や空咳などに悩まされるのは気道の潤いが低下しているから?

秋から冬にかけて咽頭痛や咳、ぜんそくなど気道のトラブルによく悩まされる…という方の原因として考えられるのは、先ほど説明したように潤いの低下もあると思いますが、実際には体力や免疫の低下(過労や栄養バランスの悪化、暴飲暴食、寝不足など)や、心身が未熟なこと(子供は風邪を引きやすい)、老化(粘膜の潤い低下や体力の低下)、妊娠に伴うエストロゲンやプロゲステロンなどのホルモン増加(鼻や喉の粘膜に影響を与えます)、精神的なストレスによる免疫の低下など様々なことが関わります。
なので、まずは自分で「考えれる原因」を改善する(例えば寝不足がある場合には睡眠時間を増やすなど)ようにしながら、気道を守るための対策(うがい手洗い、適度な換気、マスクなどの感染やアレルギー対策、加湿など)を行っていくというのが万全な対策法といえます。
具体的な乾燥対策のご紹介

✅乾燥対策として有効なこと
空気の乾燥を改善する
マスクなどで保湿する
食べ物で身体の中から潤いを向上させる
漢方薬を用いる
乾燥させるような行動を慎む
順番に説明しますね。
①空気の乾燥を改善する
加湿器や濡れタオルや洗濯物を室内に干すなど、自分がいる空間(オフィスや居間、寝室など)の空気を加湿することを意識するようにします。
②マスクなどで保湿する
マスクをすることで外からの空気を加湿することができます。またなるべく「鼻呼吸を心がける」ことも大事になります。これらは寒暖差による肺や気道への負担も緩和させることができます。
③食べ物で身体の中から潤いを向上させる
大根、梨、白きくらげ、はちみつ、白ごま、豆腐、山芋、乳製品、レンコンなどは肺及び気道を潤してくれる食べ物になります。また「各種タンパク質」は体全体を潤してくれる食材になりますので、こちらも全体的なバランスを考えながら積極的に補うようにするといいでしょう。
④漢方薬を用いる
麦門冬湯や竹葉石膏湯、麦味地黄丸など漢方薬には肺や気道の潤いを高めてくれるものが多数用意されています。ただし、体質や症状に合っていることが前提になりますので、利用する際には必ず専門家に相談してからとしてください。
⑤乾燥させるような行動を慎む
喫煙、過度の飲酒、辛いものの過剰摂取、熱すぎる飲みものを飲む、寒い環境や乾燥した環境に身を置き続ける、寝不足、過労、過剰なストレス、大声を出す、カラオケのやりすぎ、大汗をかく、激しい運動、水分の摂取不足、カフェインの摂りすぎ、口呼吸、イビキ、ほこりを吸い込み、寒暖差などは気道及び肺を乾燥させるのでなるべく控えるようにしてください。風邪への罹患やアレルギーなども乾燥させる原因になります。
今回は以上になります。
特に今年の夏のように暑さが厳しかった後というのは、心身の疲れや胃腸の機能低下によって気道の乾燥や免疫の低下が生じやすくなり、風邪に感染しやすくなる、風邪症状が長引く、アレルギーがひどくなる、喘息が出るなどの気道や肺の疾患がひどくなることがありますのでご注意ください。
今から1か月くらいは、乾燥や気温の低下もさほどではなく、心身にとっては楽な時期が続きますので、その間に心身を立て直すようにしてみてください(無理した方は)。何をしたらいいのか分からないという方は、しっかり眠る+休むを意識しながら、バランスの取れた食事(タンパク質1/3、炭水化物1/3、野菜や果物1/3)と寒さや暑さに注意する(衣服や寝具、室温をこまめに調整する)、さらに何事も腹七分目程度で止めておくことを意識するだけでOKです。
それではよい週末を。
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