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  • みやわき健康薬局  宮脇 崇

更年期を迎えた方から受けた「多汗」のご相談

こんばんは^^相変わらず梅雨空となっているここ鹿嶋地方です。しかし連日よく降るな…とげんなりしていますが、北陸地方が梅雨明けしたということで、そろそろ関東も梅雨明けかなと思っています。



さて、今回は「更年期を迎えた方から受けた「多汗」のご相談」というお題で書き進めていこうと思います。


多汗…。


私は男ですが子供の頃から多汗に悩まされています。そのため、夏は本当に憂鬱で、特に逃げ場のない教室や会議などで暑く汗が出ているとたまらない気分になります。


その多汗ですが、女性の方は更年期を迎えるころに多くなる傾向にあるようです。つい昨日も更年期を迎えたご婦人よりご相談をお受けしました。



更年期前後の多汗の原因は「ホルモンの変化」

結論から申し上げますと、多汗の原因は「ホルモンの急激な変化によって脳が興奮するから」です。


脳が命令しているのにも関わらず、卵巣がホルモンを分泌させない(閉経によって)ので、脳が興奮状態となります。


興奮するとストレスを受けていると同じような状態となるので、体に熱が発生してホットフラッシュやのぼせ、多汗といった症状が出ます。


この場合は体が熱くなるのを感じると同時にワーッと大量の汗が出ます。かと思えば、のぼせがない時は汗は全くでないという極端な汗の出方となるのが特徴です。興奮型なので、頭部や手足、わきの下などの汗が多くなります。




更にもう一つ原因があります。それは「心身の弱り」です。


更年期になると女性ホルモンの分泌が低下します。女性ホルモンには「心身を元気にする」という働きがあるので、その分泌が止まるとなると、当然、全身の元気が低下してしまうので、結果、汗腺の機能も低下してしまい、汗が必要以上に漏れ出すようになります。


また、女性ホルモンはコラーゲンの合成という役割を担っているので、更年期以降はコラーゲンの合成が弱くなり、結果、コラーゲンで出来ている肌は弱くなり、先ほどと同じように汗腺の機能低下→汗が漏れやすくなるということにつながっていきます。


この場合は、通常時にかく汗の量が単純に1.5倍程度に増えます。汗腺の機能が低下しているので汗を再吸収することなくじゃんじゃん出してしまいます。暑い時に際限なく汗が漏れ出し、汗を出せば出すほど心身が疲れます。




先日お越しになられたAさんは後者のタイプでした

先日ご相談に見えたAさまは典型的な心身の弱りタイプでした。


ホットフラッシュなどはあまりなく、「とにかく疲れやすくなった」と訴えます。


その他

  • やる気が低下

  • 楽しかったことも楽しめなくなった

  • 外に出るのが億劫

  • 胃腸の不具合を感じることが多い

  • 眠りの質が悪い

  • 情緒が不安定で漠然とした不安感を感じることがある

などの不定愁訴があります。


そして多汗です。

  • 汗の量が多くなったと感じる

  • 汗がぽたぽたとしたたり落ちることがある(今までは1度もそのようなことはなかった)

  • 入浴中にかく汗でめまいを感じることがある

  • 汗をかいた時の人目が気になる

という悩みがあるようです。





漢方や生活習慣での改善法

まず漢方での改善法です。


★のぼせやホットフラッシュがひどい「脳が興奮しているタイプ」

  • ホットフラッシュがひどい

  • イライラする

  • 顔がのぼせる

  • 頭痛や目の渇きがひどい

  • 吹き出物などが出る

  • 過食傾向

  • 不眠や動悸がある

興奮タイプは以上のような症状が出やすい傾向にあります。


適応になる漢方薬

  • 柴胡加竜骨牡蠣湯

  • 加味逍遙散

  • 竜胆瀉肝湯

  • 温胆湯

  • 天王補心丹

  • 杞菊地黄丸

  • 知柏地黄丸


生活習慣で注意すること

  • 過食

  • アルコールの過飲

  • 過度の運動

  • 寝不足

  • 辛いものの摂りすぎ

  • 過労

  • ストレス

などはなるべく避けるようにし、逆に夏野菜やフルーツ(特に香りの強いもの)、青魚、鮭、ナッツ類、緑茶、炭酸水、ノンアルビールなどを積極的に摂るようにします。ストレスフリーを心がけ、なるべく睡眠時間をたっぷりとるようにするのも大事になります。




★やる気が出ない、心身が疲れるといった心身の弱りタイプ

  • うつっぽい

  • やる気が出ない

  • のぼせではなく冷えがひどい

  • 肌や粘膜が弱い

  • 食欲がない

  • 不安を覚えることが多い

  • 朝から疲れている

心身の弱りタイプは以上のような症状が出やすい傾向にあります。


適応になる漢方薬

  • 婦宝当帰膠

  • 人参養栄湯

  • 加味帰脾湯

  • 桂枝加竜骨牡蛎湯

  • 八味地黄丸

  • 麦味参顆粒

  • シベリア霊芝

生活習慣で注意すること

  • 刺激のない生活は✖

  • 運動不足は✖

  • 日中は日光を浴びながら体を積極的に動かし、夕方以降はしっかり休める

  • たんぱく質と炭水化物をしっかり摂る

  • 過労や暴飲暴食、寝不足は✖

  • 過度のストレスは✖

  • いらぬ妄想は✖

とにかく心身を弱りを改善するために、悩まずにしっかり身体を動かす、人と触れ合うなどを心がけ、一方で疲れすぎないように夕方以降はしっかり身体を休めるというメリハリとちょっとしたストレスのある生活を送るようにします。



多汗症は100%戻るというわけではありませんが、以上の療法を行うことによって少なからず快方に近づけていくことができます。ぜひご相談くださいませ。





ご相談は直接お越しになる以外にも、お電話、メール、LINEなどで対応しております。ぜひお気軽にご利用くださいませ。 TEL 0299-82-6897(お電話の場合はすぐに対応出来ない場合があります。予めご了承くださいませ) mail miyawaki-kenkou@amber.plala.or.jp LINEはホーム→友だち→公式アカウント→「みやわき健康薬局」で検索してメッセージ下さいませ



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