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  • みやわき健康薬局  宮脇 崇

メンタフ(桂枝加竜骨牡蛎湯)を飲んだら勃起力は改善するのか?

こんばんは^^今日は「穏やかな春」という感じでとても過ごしやすかったですね。このまま週末も穏やかに暖かく晴れてくれるようなのでお出かけ日和となりそうです。



さて、本日はちょっと大人な内容となります。お許しください。

お題は「メンタフ(桂枝加竜骨牡蛎湯)を飲んだら勃起力は改善するのか?」となります。


なぜこのお題?

という疑問が湧いてくると思います。私も何でこんなの書いてるの?需要あるんか??

と疑問に思っているのですが「慢性的なネタ不足」がこの題材を選んだ理由です。申し訳ございません、知っていると小ネタになると思いますので最後までお読みくださいませ。




小林製薬から「メンタフ」という商品が発売された



メンタフという医薬品が小林製薬から発売されました。ドラッグストアなどで販売されている商品になります。


その箱には「勃起力などが気になる」「メンタル不調が続く方に」「焦りや不安を和らげて神経質を改善」「まだダメかも?気持ちから折れる方に」「メンタルから男を立ち直らせる医薬品」「メンタフが焦りや不安を和らげて勃起しやすくメンタル状態に」などが記載されています。


これらから、焦り感や不安感、ストレスなどが原因で勃起に問題が生じている方の改善に用いる薬というのが分かりますね。



メンタフの中身は桂枝加竜骨牡蛎湯という漢方薬

メンタフの成分・分量を見てみますと、「桂枝加竜骨牡蛎湯2.3g」と書かれています。即ち、我々漢方家が普段販売している桂枝加竜骨牡蛎湯と同じものということになります。


餅は餅屋」ということで、果たして我々漢方薬の専門家は桂枝加竜骨牡蛎湯をメンタルが原因で勃起に問題が生じている場合に有効なのかどうか解説していこうと思います。






結論。「あり」だと思います



まず結論から申しあげますと「あり」だと思います。


小林製薬さん側からだと「なに若造が偉そうなこと言ってるんじゃ!我々はあんたよりもっともっと漢方に詳しい専門家のサポート受けて商品を作ってますけど」という反論があると思いますが、取りあえず私の個人的意見ということでお許しください。


なぜありなのかご説明させていただきますね。



勃起のメカニズムは複雑です。

基本的にはリラックスといって副交感神経が優位になっている状態の時に勃起します。理由は交感神経優位になっている時というのは、末端部への血流が阻害される(手足や皮膚、陰茎は末端部)からです。


一方で性的興奮は交感神経刺激となり、その刺激が勃起中枢を刺激して勃起されるという関係性があり、更に射精は交感神経刺激によって行わています。


このように、心身を緊張&興奮させる交感神経と、リラックス&末端部への血流を促す副交感神経がいいバランスで整っている時に初めて正常な勃起&射精を行うことができるようになります。


以上にプラスして、更に緊張などの交感神経刺激が強くなりすぎると、「性的刺激や興奮によって生じる脳からの信号が性器へ伝わらなくなる」というのもあります。


  • 交感神経が優位になりすぎると→勃起しにくい、早漏、中折れ

  • 副交感神経が優位になりすぎると→性的興奮が乏しい(やる気がでない)、射精が遅くなる(遅漏)



メンタフ(桂枝加竜骨牡蛎湯)は自律神経を副交感神経の方に動かす薬

桂枝加竜骨牡蛎湯は精神を安定させ、更に血流をよくするという効果も付加する漢方薬なので、交感神経優位で勃起しにくい、早漏がある、中折れがあるという方の改善に役立つ薬になります。


このような理由で私はアリだと考えます。





とはいえ、人間の体はこんなに単純ではない



そろそろ漢方の専門家らしいこと言いますね。


あり!と申し上げましたが、実際には人間の体はそこまで単純ではありません。

「緊張しやすい体質だからメンタフ(桂枝加竜骨牡蛎湯)を飲めば治るんだ!」と考えて服用しても治らない方が続出するでしょう。理由は「体質を全く考慮していない」からです。


ざっと考えただけでも、脳の興奮を抑制する漢方薬は30種類以上になります。なぜこんなにたくさんの種類があるのでしょうか?それは「脳の興奮している理由や服用する方の体質が異なる」からです。


例えば、体質的に胃腸が弱く顔色が悪い、更に冷えやすいというのがあり、その結果、体力低下や栄養不良が引き起こされ、不安や不眠、寝汗、動悸などの症状が出ている場合には桂枝加竜骨牡蛎湯(メンタフ)が適応となりますが、同様の症状でも、動悸やのぼせ、居ても立っても居られない、驚きやすいなどの熱症状が強い場合は柴胡加竜骨牡蛎湯が適応になるといった具合です。(内容は脳の興奮に用いる漢方薬の一部の説明となります。また説明は簡素にしてあります。実際の漢方薬選定はもっと細かく考えます)



そもそも、緊張によって性的不能になるということは「精力が緊張に負けている」ということなので「精力が乏しい(男性ホルモンの不足)」ことを意味します。なので、例えば鹿茸や海馬など男性ホルモンが適応になるケースもあります。


更に、人間の血液には限りがあり、緊張している時は心臓より上に血液が集まり、リラックスしている時は全身に分散されるというのがあるのですが、緊張することによって脳に血液が集まるだけで性的不能になるということは、「全身的な血液の量が足りていない(血中水分量の過不足も考える)のでそれを改善する」ことも考慮しなくてはなりません。


また、動脈硬化や冷え、心臓や全身の筋肉の活性(機能)低下などによる陰茎への血流障害も改善することも考えていく必要があります。



一番大事なのは「なぜ不能になるほど脳が興奮しているのか」を考えること。

大きなストレスがあるのか、老化による体内水分量の不足なのか、性ホルモンの機能低下なのか、睡眠障害の有無、過労の有無、精神的な病、内臓の機能、血流障害、暴飲暴食など、様々なことが原因となりますので、その辺を探り、見合う改善法を用いる必要性もあります。



このように考えていくと、メンタルが原因で勃起障害が引き起こされている場合に、何も考えずにメンタフ(桂枝加竜骨牡蛎湯)を使うのはちょっと早計だよね、となります。

ありだとは思いますが、それは「選択肢の中の一つになり得る」という意味であり、緊張しやすいなどメンタルに問題がある場合の勃起不全にはメンタフ(桂枝加竜骨牡蛎湯)を飲めばいいよということではありません。




今回は以上になります。素晴らしい週末をお過ごしください。

勃起不全でお悩みの方はぜひみやわき健康薬局までご相談くださいませ。





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