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知ってた?夏バテと熱中症の違いと各々の対策法

  • みやわき健康薬局  宮脇 崇
  • 6月20日
  • 読了時間: 5分

こんばんは^^今日は少し過ごしやすかった感じでしたが、それでも外にいるとジワっと汗がにじみ出てくるような暑さとなりました。


ウェザーニュースの週間天気予報では28日を除き7月5日までずっと30℃以上となっていますので、もうここからはずっと夏だと意識し、暑さに気を付けて生活する必要がありそうです。



さて、そんな夏突入が確実となった本日のブログのお題は「知ってた?夏バテと熱中症の違いと各々の対策法」になります。


皆さんは両者の違いは知ってますか?


何となく分かっていても、明確にその違いを説明できる方は少数なのではないでしょうか。


今回はその違いと中医学の知恵による対処法についてご紹介します。




夏バテと熱中症の違い

1. 夏バテとは


● 定義:長引く暑さによって自律神経が乱れ、体力や食欲が低下した状態。 慢性的・じわじわ型の体調不良という特徴があります。


西洋医学的には:高温・高湿の環境で自律神経が乱れ、慢性的な疲労や食欲不振が起こる状態。


中医学的には:暑さが続くことによって「気虚(ききょ)」や「気陰両虚(きいんりょうきょ)」「脾虚(ひきょ)」になり、心身の活性や気の巡り、消化吸収が低下した状態と考えます。


● 主な症状:

  • 食欲不振

  • 倦怠感(だるさ)

  • 胃のむかつき、下痢・便秘

  • イライラ、不眠

  • 朝がつらい、やる気が出ない


● 原因:

  • 室内外の温度差による自律神経の乱れ

  • 長引く暑さによる心身の消耗

  • 冷たい物の摂りすぎ → 胃腸機能の低下

  • 食事の偏り・栄養不足

  • 睡眠不足(暑さによる)




2. 熱中症とは


● 定義:暑い環境下で体温調整ができず、体内に熱がこもることで起きる急性の症状。突然・重症化しやすいのが特徴です。


西洋医学的には:炎天下や高温多湿の環境で体温調節ができず、体に熱がこもることで起きる急性の症状。重症化すると命に関わることもあります。


中医学的には:「暑邪(しょじゃ)」という外部の邪気が体内に侵入し、「気津両傷(きしんりょうしょう)」=気と水分の両方が損なわれる状態と捉えます。


● 主な症状(軽度〜重度):

  • めまい、立ちくらみ

  • 筋肉のけいれん(こむら返り)

  • 大量の汗(または汗が出なくなる)

  • 吐き気、腹痛、頭痛、ぼーっとする

  • 意識障害、ふらつき、重度なら命に関わる


● 原因:

  • 炎天下での運動や作業

  • 室内でも風通しが悪く高温多湿な環境

  • 水分・塩分の摂取不足

  • 下痢

  • 飲酒




各々の対処法とよく用いられる漢方薬

1. 夏バテ対策


● 対策(養生法)

  • 冷たい飲食を控え、温かく消化によい食事を(あぶらっこいものや甘いものは✖)

  • 「脾」を助ける食材を摂る:米、サンザシ、かぼちゃ、はと麦、山芋

  • 栄養バランスの良い食事(たんぱく質、ビタミンB群)を心がける

  • 梅干し・陳皮・ショウガなどで気の巡りを整える

  • 軽い汗をかく程度の散歩もおすすめ

  • 生活リズムを整える(睡眠時間や休息時間が足りない状況は避ける)


● 対策(漢方薬)

  • 麦味参顆粒:多汗や食欲不振による心身の消耗に役立ちます。だるさや朝起きやれない、汗が大量に漏れ出す、口の慢性的な乾きなどの症状がある方に適応になります。

  • 補中益気湯:暑さによる心身の疲れでだるさが続き、食欲不振やめまい、寝汗などを伴う方に適応になります。

  • 六君子湯:慢性的な食欲不振に軟便、吐き気、だるさ、痰が多いなどの症状がある方に適応になります。

  • 釣藤散:だるさに伴ってイライラやイライラを伴う頭痛(早朝頭痛)、不眠、肩こり、めまい、神経過敏がある方に適応になります。

※漢方薬はあくまでもよく使われるものをご紹介しているだけなので、実際に用いる際には必ず専門家の指導の下としてください。



2. 熱中症対策


● 対策

  • こまめな水分・塩分補給

  • 帽子、日傘、サングラスで対策

  • 適切なエアコンの使用

  • 体調を万全にしておく(特に胃腸)(体調が悪い時は外出を控える)

  • 外作業を行う際には無理せずにこまめに休憩を入れる

  • 中医学では、「清熱生津」の考えから、スイカ・きゅうり・ミント・緑豆スープなどが熱を鎮め、津液を補う作用があることから予防として用いられます。


● 対策(急な対応が必要)

  • 涼しい場所へ移動し、体を冷やす

  • 経口補水液・塩分入りの飲料で素早く水分補給

  • 意識がない、呼びかけに応じない場合は救急要請


● 対策(漢方薬)

  • 白虎加人参湯:清熱作用と保水力を高める作用とがあります。口の乾きや熱感が強い時に適応となります。

  • 芍薬甘草湯:保水力を高めて脱水対策になるのと同時に、筋肉の過剰な収縮を抑制させる働きがあるので、暑さによって発生する足のつりを軽減する効果もあります。

  • 牛黄:清熱開竅作用があります。体内の熱を冷まして全身の血流を良好にすることから、熱中症の予防や対策、心臓や脳を守る役目として用いられています。

  • 麦味参顆粒:保水力を高める作用やATP産生を活性化させる働きがあるので、心身が弱い方の脱水や熱中症予防に役立ちます。

※漢方薬はあくまでもよく使われるものをご紹介しているだけなので、実際に用いる際には必ず専門家の指導の下としてください。





今回は以上になります。


夏バテは暑さによって自律神経の乱れや心身の消耗によって発生する、だるさや食欲不振、やる気が出ないという症状がやや長く続くのに対し、熱中症は暑さによって体温調節ができず、体温が上がってしまうことによって発生する急性の症状(頭痛や腹痛、めまい、意識障害など)が出るという違いがあります。


原因と症状が異なるので、当然対処法も異なります。ぜひ、これからの暑い夏を乗り切るための知識としてくださいませ。


それではよい週末を。





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