こんばんは^^今日は暖かかったですね。午後3時ごろの開けっ放しにした店内の室温は22℃くらいありました。
さて、今日は「花粉症に用いる漢方薬はなぜ人によって異なるの?」という内容でご説明していこうと思います。
本日、新規の花粉症の漢方薬をお求めになるお客様が5名お越しになられたのですが、全て異なる漢方薬をおすすめするという事態に。「体質や症状によって適応になる漢方薬が異なる」という漢方の特徴を反映しているのでこのような違いは珍しいことではありません。
まず、温める、冷ますが違う
体(患部)が冷えている場合は温める、熱を持っている場合には冷やすというのは基本中の基本です。皮膚や目、鼻の粘膜が炎症を起こして赤く腫れあがっているのに、体を温める漢方薬を服用したらどうなりますか?予想通り、逆にひどくなります。
皆さん冬に足の皮膚が乾燥して痒くなることってありますよね。その時の痒みの原因は乾燥によって肌バリアが低下→刺激に対して過敏になる→痒くなり手で掻いて炎症を引き起こすというメカニズムにて発生します。その時にお風呂に入って温めたら猛烈に痒くなりますよね?理由は皮膚に炎症という熱が入っている状態の時に、更に入浴で温めるという熱が入ってくるからです。これは炎症の時に熱を加えると悪化することの証拠です。
寒熱は患部の状態と体質、臓腑の状態などを識別する必要があります。基本的には患部の状態ですが、体質的に冷えやすい方が強い清熱作用の漢方薬を服用してしまうと、例えば胃腸が冷えて下痢したりなどの副作用が出ることがあるので、上手に調整して体質的に冷えている人でも大丈夫な清熱作用のある漢方薬を用いるなどのテクニックも必要になります。
★花粉症に用いる清熱作用のある漢方薬
柴胡清肝湯
辛夷清肺湯
荊芥連翹湯
銀翹散
五虎湯
★花粉症に用いる体を温める作用のある漢方薬
小青竜湯
衛益顆粒
黄耆建中湯
参蘇飲
葛根湯加川芎辛夷
お腹が弱く症状が出ている場合もある
中医学には「脾は生痰の源、肺は貯痰の器」という言葉があります。 五臓のうち脾は主に飲食物の消化吸収を司る臓腑なのですが、なんらかの要因で脾の機能が低下している人は、飲食物が充分処理しきれずに、湿が欝滞しそれが痰や飲に変化していきます。 生じた痰飲は脾ではなく肺に貯留して痰や咳を起こすという考えです。
中医学で肺は肺という臓器の他にも粘膜や皮膚も含みます。即ち、花粉症の症状は肺の病症であり、その原因は脾(胃腸)にある場合があるということになります。
実際に、花粉症などのアレルギーは粘膜周辺の細胞が弛緩して多くの水分を含んでいることが原因であり、その弛緩している原因が胃腸の機能低下が原因となります。胃腸の機能が低下すると全身の副交感神経が刺激され、心身が必要以上にリラックス(皮膚が弛緩)してしまうというのが理由です。
よって、胃腸が弱いことが原因で花粉症が悪化している場合には胃腸の働きを整えることによって症状を緩和させるという方法を用いるようにします。
★胃腸の働きを向上させて花粉症の症状を抑制する漢方薬
柴胡桂枝湯
苓桂朮甘湯
半夏白朮天麻湯
後は症状によって使い分ける
大事なのは「症状によって合う漢方薬を使う」こと。
例えば鼻づまりがある場合には詰まりをとってくれる辛夷や桔梗が入った漢方薬を選ぶ、顔全体の炎症や充血が強い場合には気を下げる枳実や大黄が入ったもの、目の痒みや充血といった症状が強い場合には目の炎症に聞く菊花や決明子が入ったものなどを用いることが改善につながります。
★鼻づまりに効く生薬:辛夷、桔梗、柴胡、五行草、薄荷
★炎症や充血、のぼせに効く生薬:枳実、大黄、黄連、インチンコウ、柴胡、山梔子
★目の炎症やかゆみに効く生薬:菊花、決明子、柴胡、薄荷、黄柏
★とにかく鼻水が多いという方:麻黄、五味子、細辛、半夏、白朮
★咳やのどの痛みなどが強い方:キンギンカ、石膏、レンギョウ、桔梗、甘草
★吐気や食欲不振、だるさが強い方:人参、白朮、黄耆、桂枝、茯苓
最低限、以上の3つを意識して
以上の3つを意識すると共に、基本的には鼻粘膜の「機能低下」が原因なので、なるべく細胞を太らせない(水分を過剰に含んでいる状態)ように、暴飲暴食や胃腸に常にモノがある状態、飲酒過多、冷たいものの摂取など、胃腸の機能低下や腸内環境の悪化に気を付けるようにしましょう。
また、普段より皮膚粘膜の機能を向上させるように、運動を日課とする、胃腸の働きを常に意識してい以上にする、冷暖房を使う時はなるべく外気との気温差を小さくする、ガーデニングなどで埃や外気と接する、日光浴をしっかり行う、皮膚を強くするビタミンKやビタミンD、βカロテン、食物繊維を摂取するなどを意識するようにしましょう。
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