こんばんは^^今日は本当に暖かい一日になりましたね。3時ころに車に乗ったのですが、外気温が19℃になっていました。春ですね。
さて、今回は「花粉症から発展することもある顔面痛の漢方治療について考えてみた」という内容をご紹介していきたいと思います。
皆さん顔面痛という病気があるのをご存じでした?
顔面が痛くなり、特に口を開けたり、ものを食べたりするときにズキッ!と耐えがたい痛みが口~鼻~目周辺に走ります。虫歯の時って激痛が走りますよね。あの激痛が顔面にあるという感じみたいです。
西洋医学的、顔面痛の原因
副鼻腔炎
非定型歯痛
三叉神経痛
中耳炎
顎関節症
ヘルペス
順番に説明しますね。
①副鼻腔炎
副鼻腔という鼻の根本の両サイドにある空洞に炎症が起きると、その炎症が神経を刺激して顔面に痛みが走ります。副鼻腔は眉毛近辺にある前頭洞にもつながっているので、前頭洞にも炎症があると眉毛の付け根当たりにも痛みを感じることがあります。
風邪や花粉症、鼻炎、副鼻腔炎から発症して長引く傾向にあります。鼻が詰まる、頭痛、頭がボーっとする、いびき、臭いが分からないなどが付随します。
②原因不明の歯痛
抜髄や根管治療など歯科治療を契機に発症することが多く、歯内治療を受けた3%から6%の患者に発症します。完治しているのにも関わらずいつまでも鈍痛が残り続けます。
歯やあごの炎症、又は心因性などが原因となります。
③三叉神経痛
顔面部を流れている血管が何らかの原因によって拡張し、神経を圧迫することによって発症します。40代以上の女性に多いことから、女性ホルモンが関係して血管に問題を発生させている可能性があります。
鼻の横などを触ると、顔面にビッと痛みが走ったり、口を開ける、冷たい水を飲むなどの「アクション」によって痛みが走るという特徴があります。
④中耳炎
顔面神経は耳がついている頭の骨の中を走行しています。中耳や内耳とは近接して走行しているために、中耳や内耳の病気が原因となって顔面神経麻痺が起こることがあります。
この場合は顔面の神経麻痺を伴う痛みという特徴があります。
⑤顎関節症
口を開けようとするとあごが痛い・音がする・口が開かないというような症状があるとき、その多くは顎関節症です。あごの痛みが顔面部にまで放散することがあります。
⑥ヘルペスや帯状疱疹
帯状疱疹は顔の麻痺に先立って耳たぶと周辺の皮膚の痛みがみられ、痛みの領域に帯状疱疹と呼ばれる発赤を伴う小さい水疱が多発します。(ハント症候群)
ヘルペスは突然片方の顔面が麻痺します。朝起きて鏡を見て気がついたり、飲み物が口からこぼれてしまう事で気がつきます。(ベル麻痺)
漢方的要因
風熱
風寒
肝鬱化火
気虚血瘀
腎虚血瘀
順番に説明していきますね。
①風熱
風邪などの感染症を始め、中耳炎やヘルペス、帯状疱疹、花粉症、副鼻腔炎などを指します。ウイルスや細菌などの感染症によって炎症が引き起こされ、その炎症が神経を犯して痛みがでます。西洋医学の欄で説明したもの全般となります。
のぼせや火照り、熱感、強い痛みを感じる、冷やすと痛みが軽減するなどの特徴があります。
この場合は初期は銀翹散などで風熱を取り去るという対策を行い、症状が慢性化するに従い血脈に炎症が及ぶので、荊芥連翹湯などで炎症や湿熱を除去しつつ、血瘀を取り除く地竜や田七などの方剤にシフトするようにするのが改善法となります。
②風寒
こちらも原因はウイルスや細菌などになりますが、熱ではなく悪寒を感じている状態です。違いは冷えが入っているので、全身が緊張しており、その緊張によっても神経の圧迫が引き起こされている可能性があります。
葛根湯や桂枝湯、呉茱萸湯などで体を温めながら心身の緊張を取り除くという方法を用います。強い冷えを感じる、温めると軽減するという特徴を持ちます。
③肝鬱化火
こちらはストレスです。強いストレスによって神経が昂ると、血液が頭部に集まり血管を拡張させるので、その血管が神経を圧迫して痛みがでます。
イライラする、目が充血する、顔面紅潮、口が苦いなどの特徴があります。
加味逍遙散や竜胆瀉肝湯などの漢方薬が用いられます。
④気虚血瘀
以上の顔面痛の各種原因が長期に及ぶと、心身が疲弊して血流が悪化します。疲弊&血流の悪化があると頭部にエネルギーが循環しにくくなり、結果、血液の流れが悪くなり、更に症状が長引いてしまいます。
舌に黒い斑点がある、疲れやすい、片頭痛も伴う、疲れると悪化するなどの特徴があります。
黄耆建中湯+桂枝茯苓丸、人参養栄湯+冠元顆粒などが使われます。
⑤腎虚血瘀
高齢になると血管壁が弱くなり、血管が蛇行してしまうことがあります。血管が蛇行したり拡張したりすると神経を刺激して痛みがでます。高齢者(特に女性)に多い原因となります。
高血圧、動脈硬化、脂質異常症、疲れやすい、脳の活性が乏しいなどの特徴があります。
田七人参、八味地黄丸、杞菊時黄丸、冠元顆粒、桂氏加苓朮附湯、霊芝などが使われます。
非常に簡単に説明しただけでこれだけの原因があります。本当はもうちょっと複雑になりますが、細かいことを書いても理解できない可能性が高く、更に私もしんどいので代表的なもののみの説明とさせていただきました。
漢方薬は比較的治療効果が高い傾向がありますので、ぜひご相談くださいませ。
それではよい週末を
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