確認しておこう。夏の頭痛の原因と対策法
- みやわき健康薬局 宮脇 崇
- 6月13日
- 読了時間: 5分
こんばんは^^今日は朝からさわやかな過ごしやすい一日となった鹿嶋市です。一日中お店の窓を開け放しての営業となりましたが、暑くもなく寒くもなく適温という感じの中でのお仕事となりました。
しかし、このような爽やかな気候は今週までで、来週からはいよいよ本格的な夏がやってくるという予報となっているのでご注意くださいませ。
今回のブログは「確認しておこう。夏の頭痛の原因と対策法」という内容になります。
夏は頭痛のご相談がとても多くなる季節の一つです。
特に最近の夏は暑さがかなりきつく長くなっていますので、心身への影響が強くなり、それによって様々な不快症状が引き起こされるようになりました。頭痛もその症状の中の一つです。
夏になると頭痛に悩まされる…
暑くなると頻度が増えて程度も強くなる
夏は体調不良が出やすくなり、それに伴って頭痛の頻度も増える
などがある方が多いのではないでしょうか。
その原因と対策法についてわかりやすくご説明します。
夏の頭痛の原因は脱水や暑さ、エアコン

✅夏に頭痛を訴える方が増える要因
多汗や脱水
熱中症
強い日差しや暑さ、高湿度による刺激→自律神経の乱れ
エアコンによる冷え
冷飲食による胃腸の弱り
眠りの質の悪化
暑さによる疲労(夏バテ)
順番に説明しますね。
①多汗や脱水
暑さで汗をかく量が増えるのに対して、十分な水分補給ができていないと血液の流れが悪くなり、脳への酸素供給が減少 → 血管が酸素を集めようと拡張するので頭痛が引き起こされます。
多汗や脱水の症状:午前中の頭痛やめまい・だるさを伴う頭痛、尿量の減少や濃い色の尿
、筋肉のけいれんやこむら返り
対策:こまめな水分補給→経口補水液、フルーツ(スイカなど)、みそ汁などが〇
漢方薬:麦味参顆粒、白虎加人参湯、清暑益気湯、炙甘草湯
②熱中症
頭痛は熱中症の最初のサインのひとつです。体温上昇による血管拡張や脱水による血流悪化、プロスタグランジンなどの炎症物質が増えることなどが原因で頭痛が引き起こされます。
熱中症の症状:めまいやふらつき、立ちくらみ、筋肉痛やこむら返り(筋肉のけいれん)、大量の発汗、頭痛や吐き気、倦怠感やだるさ、吐き気や嘔吐、頭痛、体温の上昇(38~40℃程度)、集中力の低下や判断力の低下
対策:涼しい場所で休み、水分・塩分を摂取。ひどいときは医療機関へ。
漢方薬:牛黄、白虎加人参湯、清暑益気湯、麦味参顆粒
③強い日差しや暑さ、高湿度による刺激→自律神経の乱れ
強い日差しやまぶしさ、暑さ、高湿度によって三叉神経や交感神経が刺激されて頭痛が引き起こされます。要するに、暑さや強い日差しが人体には大きな刺激になるということを意味します。
強い日差しや暑さによって発生する症状:イライラ、頭痛、動悸、発汗過多、めまいや立ちくらみ
対策:サングラスや帽子、日傘などを活用して直射日光を避ける。冷房を適切に利用する。
漢方薬:釣藤散、加味逍遙散、柴胡疎肝湯、柴胡加竜骨牡蠣湯
④エアコンによる冷え
冷房で肩・首・頭まわりが冷えると血行が悪くなると緊張型頭痛が引き起こされます。
エアコンによる冷えで発生する症状:冷え腹(冷たいものを摂りたくない)、肩こり、頭痛、腰痛、鼻水・鼻づまり、目の乾き
対策:冷房の温度は高め(26~28℃)、首にタオルを巻く、カーディガンを羽織る、温かい飲み物をとる、冷房の風に直接当たらない、入浴で温まる
漢方薬:五積散、カッコウ正気散、桂枝湯、呉茱萸湯
⑤冷飲食による胃腸の弱り
胃腸が弱ると飲食物の吸収が悪化して心身の栄養状態悪くなったり、血流が悪化したりして頭痛を引き起こします。
胃腸の弱りで発生する症状:頭痛、食欲不振、胃もたれ、下痢、吐き気、冷たいものを欲しくなくなる、体がだるい
対策:消化の良いものを食べる(あぶらっこいものや甘いもの、辛いものは✖)、冷たい飲み物は摂らない、薬味を適度に利用する、心身の疲れを改善する、ストレスから遠ざかる
漢方薬:五苓散、平胃散+晶三仙、呉茱萸湯、六君子湯、補中益気湯
⑥眠りの質の悪化
暑いと脳内の温度も上がってしまいます。そうすると、脳が興奮しやすくなり、その結果、眠りの質が低下してしまいます。睡眠不足だと脳が十分に休息できず、酸素や栄養の供給が低下→血管が収縮し、頭痛(特に緊張型頭痛)が発生します。
睡眠不足で発生する症状:頭痛、疲労感・倦怠感、目の不調、過食又は食欲不振、イライラ、眠気、情緒不安定、集中力低下、肌トラブル、性機能低下
対策:エアコンや扇風機を適切に使う、水枕などで頭部を冷やす、遮光カーテン・ブラインドを使う、吸湿性・通気性の良い素材(麻、綿、接触冷感素材)のシーツやパジャマを使用
漢方薬:白虎加人参湯+酸棗仁湯、黄連阿膠湯、天王補心丹、帰脾湯
⑦暑さによる疲労(夏バテ)
暑さ疲労によって、いわゆる夏バテ状態になってしまうと、血液の循環や自律神経の安定、内臓の機能維持などの調節がうまくいかなくなってしまい、血管が過拡張しやすくなり頭痛が発生します。
暑さによる過労の症状:頭痛、だるさ、常時眠い、食欲不振、めまい、異常な発汗、下痢、むくみ、暑さやエアコンの冷気で体温調節がうまくいかず、冷えやほてりが出る、睡眠障害
対策:バランスのとれた食事、消化のいい食事、冷たいものは摂りすぎない、飲酒は少なめに、下痢などがあれば治す、エアコンや扇風機などを適切に使う、睡眠環境の整備、適度な運動
漢方薬:麦味参顆粒、五苓散、補中益気湯、人参養栄湯
以上になります。
ざっと取り上げただけで以上7種類くらいの原因があります。細かく分けるともっと種類があり、さらにそれぞれが重複して発生することもあります。
ご自分でこれかな?と思ったら生活習慣などで対策しながら、治りがよくない…という時は漢方の専門家に相談するようにしてくださいませ。
ご相談は直接お越しになる以外にも、お電話、メール、LINEなどで対応しております。ぜひお気軽にご利用くださいませ。 TEL 0299-82-6897(お電話の場合はすぐに対応出来ない場合があります。予めご了承くださいませ) mail miyawaki-kenkou@amber.plala.or.jp LINEはホーム→友だち→公式アカウント→「みやわき健康薬局」で検索してメッセージ下さいませ
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