こんばんは^^朝から気持ちのいい春の陽気となりましたここ鹿嶋市です。明日も同じように暖かい一日になるようですが、午後からにわか雨の予報が出ていますので注意するようにしてください。
さて、本日は「漢方家が勝手に考えるコロナ後遺症が女性に多いわけ」というお題でブログを書いていこうと思います。
当店にてコロナ後遺症についてのご相談に来られる方の9割以上は女性となっています。もともと漢方相談は圧倒的に女性が多いので、これだけだと男女比にて女性が多いとは結論付けられませんが、実際にも女性は男性に比べて、倦怠感、味覚・嗅覚障害、脱毛が出やすく、そのリスクは倦怠感が約2倍、味覚障害は約1・6倍、嗅覚障害は約1・9倍、脱毛は約3倍だったという結果がニュースサイトにて紹介されていますので、女性の方が多いのは間違いないようです。
米疾病管理予防センター(CDC)によると2021年10月から22年1月まで陽性反応を示した患者78,252人について、後遺症の発症率をさまざまな角度から分析した結果、後遺症患者は女性が59.8%、男性が40.2%だったという結果が出ているようです。
その理由として、西洋医学でいわれているのがT細胞
女性の場合はウイルスを排除するT細胞と、その働きを抑えるT細胞の両方が過剰に作られることで免疫が暴走してしまうことにプラスして、ウイルスを排除するT細胞が極端に少ないことなどが要因になっているというのが有力視されているようです。
T細胞とはリンパ球の一種でキラーT細胞とヘルパーT細胞、抑え役(レギュラトリーT細胞、Treg)の3種類に大別。
キラーT細胞は、ウイルス感染細胞やがん細胞を殺傷。ヘルパーT細胞は抗原刺激に応答して、他の免疫細胞のはたらきを調節する司令塔。抑え役のレギュラトリーT細胞は自己免疫病などにならないように、自己に対する免疫応答の抑制(免疫寛容)を司っている細胞です。
これらT細胞のバランスが悪くなって後遺症が長引くという、なんとも難しく安易に理解できないことが理由となっているようです。
それに対し、私は「血の多い少ない」が関わっていると考えます
若い人や、やせ形の人は味覚・嗅覚障害が出やすいこと。40代と50代の女性に新型コロナ感染症での退院後、後遺症のリスクが高いこと、50歳未満の女性は男性に比べ、倦怠感が2倍、息苦しさは7倍、記憶や動作や意思疎通の問題もより多いなどを考えると、どう考えても「血の多い少ない」が関係していると考えてしまいます。
事実、血が少ない(貧血)だと、血管収縮と一酸化炭素により、創部の組織酸素飽和度(脂肪も皮膚も細胞は酸素がいきわたらないと元気がなくなる)は低下し、それによって傷の治りが悪くなるということが明らかとなっています。
これは普通に考えると分かりますよね。体全体の血液量が少ないと、体に引き起こされた傷や炎症などを治す血小板やビタミン、マクロファージなどの量も比例して少なくなるので、必然的に傷や炎症の治りも悪くなります。
✅コロナ後遺症の原因はウイルスと免疫の戦いで全身が傷つくこと
コロナ後遺症の原因は、ウイルスが全身に回ってしまう(肺や咽頭周辺の場合もあり)ことにより、骨髄や脳、肺、血管などが損傷してしまうことによります。なので、その傷や炎症を治してあげなければなりません。そのために多くのエネルギー(漢方でいう血)が必要になります。
✅なぜ女性は足らなくなるのか?
理由は男性ホルモンにあります。男性ホルモンは腎臓でのエリスロポエチンの製造を促す働きがあると考えられており、男性ホルモンが豊富な男性はそれだけ赤血球も数多く造られるという関連性があります。女性にはこの男性ホルモンが少ないという特徴があるので血が少ない傾向にあります。また、女性には月経があります。月経は血液を損失することになるので輪をかけて血が足らなくなります。
漢方では血が足らないと気も不足するという考えがあります。
気とは心身の活性です。心臓や筋肉の動き、そして免疫の活性、やる気なども含みます。工事現場で行ったら血は木材、気は大工さんになります。傷や炎症などを治すのは大工さんの役目でもあるので、この大工さんが弱ってしまうと傷が治らないということにもなります。
更に女性は男性に比べて「陽気が少ない」というのもあります。陽気とは体を温める力。女性は冷え性で男性は暑がりの方が多いですよね?陽気が多いと体表部や内臓の表面を巡る血が多くなるので損傷部位が治りやすくなります。
では、後遺症の改善法は血を補えばいいの?
後遺症の改善はそう簡単なことではありません。先ほども申し上げましたが、全身の炎症がある状態なので、その炎症を改善させながら血や気を補っていくことが大事になります。まだウイルスがいる状態なのか、ウイルスは減少しているものの炎症が残っている状態なのか、炎症は消えており単に細胞や神経の損傷だけが残っている状態なのか、損傷はないけど機能的な弱りだけがある状態なのか、などの「状況を見極めて改善していく」ことが大事になります。また、その人の体質に見合った改善法を選ぶことも求められます。
ウイルスがいる状態→喉の痛み、関節痛、発熱、強い倦怠感→治方:清熱、発表
ウイルスが少し残存+炎症が残っている→夕方になったら熱が出る、火照りや寒さを感じることがある、咳が残る(強い咳き込みや空咳)、心身がだるい、夜間の頭痛、関節痛、胸が苦しい、胸が重い、味覚障害、嗅覚障害→治方:発表(状況により)、和解半表半裏、清熱解毒、補陰、裏熱の解除
細胞や神経の損傷→食欲不振、心身がだるい・重い、疲れやすい、関節痛、胸が苦しい、味覚障害、嗅覚障害、下痢、便秘、立ち眩み→治方:滋陰清熱、清熱補血、和解半表半裏、補気陰、止血活血、活血
機能的な弱り→食欲不振、各種皮膚疾患、疲れやすい、ちょっと歩いただけで動悸息切れ、汗が大量に漏れる、尿失禁、長く続く下痢、めまい、うつ症状→治方:補気、補血、補腎、疎肝、止血活血、活血、裏寒の改善
以上はオーソドックスな見極め方ですが、他にもいろいろな見極め方があり、更に体質によっても症状は異なるので難しいですね。ウイルス感染から細菌感染に移行するケースもあります。なので何度もいいますが難しいです。
血が足らないことが要因の一つとしてありますが、血を補うことが治療法とはならないという何とも難しい関係性となりますが、ちゃんと原因や体質を見極めて改善していくことにより、確実に戻っていきますのでぜひ漢方療法をお試しください。実際には体が治してくれるのを漢方や生活習慣にてサポートするという感じです。人間の体には自然治癒力が備わっています。
ご相談は直接お越しになる以外にも、お電話、メール、LINEなどで対応しております。ぜひお気軽にご利用くださいませ。 TEL 0299-82-6897(お電話の場合はすぐに対応出来ない場合があります。予めご了承くださいませ) mail miyawaki-kenkou@amber.plala.or.jp LINEはホーム→友だち→公式アカウント→「みやわき健康薬局」で検索してメッセージ下さいませ
Comentarios