こんばんは^^いや~今日は暑かったですね。ちょうど一番暑い時間帯に車に乗ったのですが、その時の外気温は34℃でした。山梨県の甲州市では39.7という最高気温になったようなのでまだましだったのかな?とも思えます。
さて、こう暑くなると「食欲が減退して…」というご相談も増えてきます。なので今回は「夏になると食欲不振になる原因と漢方による対処法」についてご説明していこうと思います。
まず初めに夏になると食欲不振を訴える方が増加する理由についてご説明します。
✅夏に食欲不振を訴える方が増加する理由
冷たいものの過剰摂取
熱を逃がすために体表部の血流が増加、逆に胃腸への血流が低下するので機能低下が生じやすくなる
上記理由により頭部への血流悪化→心身の機能低下
冷房による自律神経の失調
以上による原因が長引くことによる心身の機能低下
順番に説明します。
1.冷たいものの過剰摂取
人間は恒温動物なので冷やされると機能が低下します。確かに暑いので冷たいものが欲しくなりますが、ほどほどの量にとどめるようにしましょう。
2.熱を逃がすために体表部の血流が増加、逆に胃腸への血流が低下するので機能低下が生じやすくなる
これはすでに理由が書いてありますね。暑くなると熱を逃がそうと皮膚に近い場所への血流が活発になります。逆に胃腸への血流が低下しますので機能が低下しやすくなります。
3.頭部への血流悪化→心身の機能低下
2の理由で頭部への血流も低下します。すると、寝ている時と似ているような状態となるので、脳の活性が低下します。すると食欲も低下します。
4.冷房による自律神経の失調
暑い屋外と冷房の効いた室内とを行き来したり、冷房を効かせすぎたりすると体温を調節している自律神経が混乱して体全体が緊張したり、逆にリラックスし過ぎたりなどアンバランスな状態になります。胃腸は自律神経によって制御されているので、自律神経が混乱すると食欲の低下につながります。
5.以上による原因が長引くことによる心身の機能低下
以上の原因による食欲不振が長引くこと、または元々虚弱体質であり食欲不振の影響が心身の状態を悪化させることがあります。一言でいうと栄養失調になり体が弱っている状態です。当然、全身が弱ると胃腸も弱るので食欲不振になります。また、弱い臓器に影響が及び、その機能低下が引き起こされ胃腸に波及することもあります。
対策は原因を改善すること
一番簡単なのは冷たいものの摂りすぎや食べ過ぎなどによって生じる食欲不振です。
★胃腸の冷え→平胃散、五苓散、呉茱萸湯、人参湯などで水の処理、胃腸を温めるなどで改善します。
★やや長引く場合→六君子湯、補中益気湯、参苓白朮散などで胃腸の機能を向上させる
★湿熱が生じる→冷えから熱に転じることがあります。またアルコールや甘いものを過飲過食すると湿熱が生じやすくなります。→インチン五苓散、半夏瀉心湯
次にちょっと難しい胃腸や頭部への血流が不足しているというケースです。この場合は血虚といって血液の材料(赤血球や水分、たんぱく質、ミネラル、免疫など)全てが不足しているので、胃腸の働きを向上させながら血液の材料、そして過度のリラックスを改善するという方法を用います。
代表処方は麦味参顆粒です。胃腸の働きを活性化させながら血液&体液を増加させるという処方です。さらに人参養栄湯や補中益気湯、帰脾湯などを用います。
3番目は自律神経の失調です。神経が過敏な方や漢方でいう血虚がある方に出やすいです。改善法は冷えが根底にある場合が多いので、胃腸及び全身をリラックスさせる処方を用います。香蘇散や柴胡桂枝湯、柴胡桂枝乾姜湯、逍遥散などが代表処方です。
最後は最も難しい食欲不振です。元々体が弱く気(元気)や血(血液の材料)、そして腎(細胞増殖力)が少ない方がなりやすいです。
以上のような原因で胃腸の機能が低下すると、全身のエネルギー状態が悪くなり、栄養失調のような状態となり全身状態が悪くなります。そうなると胃腸の働きだけを改善したのでは症状が改善されません。
改善法は補陽腎といって胃腸の働きアップ+細胞分裂やホルモンを活性化させるという処方を用いる必要があります。鹿茸活腎精や参茸補血丸、人参養栄湯、シベリア霊芝などを用いて心身を根本から元気にするという方法を用います。
毎年夏になると具合が悪くなる…という場合は夏が来る前に体つくりをしておこう
毎年夏になると食欲がなくなってしまい痩せてしまう…といった場合には、なるべく夏が来る前に体調を整えておくことをおすすめします。
とはいっても、夏が来るまでは普通なので何を整えておけばいいの?とよくわからない方がほとんどだと思います。
夏に弱い方は血液の材料になるものの不足と全身の気力が低下している場合が多いです。
なので、血液の材料を増やしてくれるたんぱく質を中心にして、しっかりバランスを考えてと食べること。そして、運動を日課として全身の気力を整えておくこと。さらに全身の健康を左右する「肝臓と腎臓」への負担を減らすことが大事になります。
✅肝臓と腎臓への負担を増やすこと
過食または小食すぎる
糖質や脂質の摂りすぎ
睡眠不足
水分の摂取不足
過労
運動不足(座りすぎ)
口内及び腸内の環境悪化
ストレス
喫煙、飲酒、サプリや薬の飲みすぎ
各種、体質に合った漢方薬の服用も効果的です。お悩みの方はぜひみやわきまでご相談くださいませ。
ということで、以上になります。体質にあった漢方薬を味方につけると夏を楽に過ごせるようになります。ぜひ参考にしてくださいませ。
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