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みやわき健康薬局  宮脇 崇

命の母Aを本気で分析してみた

更新日:2022年2月17日

こんばんは^^今日は朝方雨が降っていて、日中晴れたと思ったら、また夜になって雨が降ってきました。忙しい日ですね。



さて、今日は一応自称プロの漢方家である私が、命の母Aをどのような薬なのか本気で分析してみました。


「命の母を飲んでるんですが、私に合ってますでしょうか?」

というようなご質問をたまにお受けするのですが、命の母って独自処方なので「中医処方解説」などに掲載されていないんですよね。なので、聞かれても「よく分からない」としか答えようがありません。


なので、「いつかきちんとどのような漢方薬なのか勉強しよう」と思ってました。


今回は「そうだ!」とそのことを思い出したので早速分析を兼ねたブログを書いていこうと思います。







生薬を色分けしてみる

✅命の母Aに配合されている生薬

  • 大黄(ダイオウ)

  • 川弓(センキュウ)

  • 紅花(コウカ)

  • 芍薬(シャクヤク)

  • 当帰(トウキ)

  • 桂皮(ケイヒ)

  • 香附子(コウブシ)

  • 吉草根(カノコソウ)

  • 人参(ニンジン)

  • 蒼朮(ソウジュツ)

  • 茯苓(ブクリョウ)

  • 呉茱萸(ゴシュユ)

  • 半夏(ハンゲ)

以上13種類の生薬が配合されています。


これを色分けしていきます。


①補血(血を増やす)

  • 当帰(トウキ)

  • 芍薬(シャクヤク)


②活血(血の流れをよくする)

  • 大黄(ダイオウ)※大腸刺激による便通促進作用もあり

  • 紅花(コウカ)

  • 川弓(センキュウ)


③解表薬(体表部を温める)

  • 桂皮(ケイヒ)


④理気薬(神経や筋肉の緊張を緩和させる)

  • 香附子(コウブシ)


⑤安神作用(精神安定)

  • 吉草根(カノコソウ)


⑥補気薬(体を元気にする)

  • 人参(ニンジン)


⑦化湿・化痰・利水薬(水分代謝の改善)

  • 蒼朮(ソウジュツ)

  • 茯苓(ブクリョウ)

  • 半夏(ハンゲ)


⑧温裏薬(体の中を温める)

  • 呉茱萸(ゴシュユ)


以上8種類の作用のある生薬が含まれているということになります。


一番多いのが「血の流れをよくする薬」と「水分代謝を改善する薬」です。

次が血を増やす薬。その他が1種類ずつとなっています。



命の母の効能

  • 健脾補血、活血化瘀、緩急止痛、疎肝解鬱、安神


適応症

  • 脾虚+血虚の方の肝鬱+血瘀


結論、ストレスを改善する薬

先に結論から申し上げますと、この生薬の内容から「ストレスを改善する薬」と断定することができます。


先ほど色分けした感じだと、「えっ、ストレス改善する以外にもいろいろありますよね?」と言いたくなります。


しかし、大枠で見るとほとんどがストレスによる脳神経の昂りを改善する薬と捉えることができます。その理由をご説明しますね。



まず①の補血薬。

人間は脳に栄養がしっかり循環することで精神が安定します。その循環の役割をしているのが血液です。これが不足すると不安定となるので、しっかり増やしてあげることが大事になります。女性は月経や出産、更年期などで常に血が不足がちになるので、血を補ってあげることが心の安定につながります。その他、血を補うのは疲労の改善にも役立ちます。



次に②活血、③解表、④理気、⑤安神、⑧温裏は全て大枠でとらえるとストレスの軽減に役立つものになります。②血流を改善することで脳の充血を改善し、④理気することで心身の緊張緩和、⑤安神は脳の昂り抑制、③と⑧の解表+温裏で体を温めて緊張を解きます。


このように全てが心身の緊張緩和に効果を発揮します。



そして余っているのが補気と水分代謝の改善。これらは胃腸の働きの改善やむくみの改善に役立ちます。


ストレスによる不快刺激は脳→胃腸に自律神経を介して伝わり、胃腸の働きを抑制します。逆もまた然りで食べ過ぎなどで胃腸の調子が悪いと、自律神経が不安定となり、こころのアンバランスにつながります。


補気薬と水分代謝改善薬で胃腸の働きを改善してあげると、自律神経の安定→こころのアンバランス改善に役立ちます。


また、胃腸が健全だと、食事から得た栄養素をしっかり吸収することができるので、体全体のエネルギーも良好にすることができます。それにより血も増えやすくなるので脳も安定し、結果、相乗効果でストレス緩和、ストレス耐性アップに貢献してくれます。




以上のことから、更年期や月経前症候群、ストレスなどに伴う自律神経のアンバランスから来る不定愁訴全般に効果があるといえます。特にストレスによるイライラや不安、片頭痛、胃腸症状、生理痛などに効果がありそうです。(もちろん、女性だけではなく男性でもストレス緩和に効果ありです)


更にビタミンB群、ビタミンE、カルシウム、タウリン、ビオチン、大豆レシチンなども含有されているので漢方の効果がアップします。




ただし!量が圧倒的に少ないというウイークポイントがあります。例えばトウキ。当帰芍薬散に含まれているトウキは1日分で3gより抽出されていますが、命の母Aには300㎎しか含まれていません。抽出量と含有量の違いがありますが、それを差し引いても少ない…という印象を受けるので、先ほど説明した通りの効果があるかどうかは未知数です。


とはいっても、効いた!と効果を感じている人も多いようなので、少ないなりにも効果は出ているのかなと思っています。


何とも歯切れの悪い幕引きとなりますが、分析結果はこんな感じです。


はぁ~、もう11時だ…。疲れました。今日はこの辺でさようなら。


命の母であまり効果を感じなかった…という方はみやわき健康薬局までご相談ください。


バシッ~と合う漢方をおすすめしますよ^^




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