中医学的にみた「かすみ目」の原因と対策
- みやわき健康薬局 宮脇 崇
- 5月9日
- 読了時間: 5分
こんばんは^^GWを挟んだので久しぶりのブログ更新になります。休みをとってリフレッシュされた方が多いと思いますが、「生活が変化すると心身に負担」となりますので、今週末は疲れを癒すように心がけてみてください。
さて、今回のブログの内容は「中医学的にみたかすみ目の原因と対策」になります。
皆さん目がかすむことはありますか?
私は疲れがたまると目がかすむことがあります。目の使い過ぎによる疲れではなく、全身的な疲れで発症するという感じですね。
今回はこのかすみ目の原因と対策についてご説明させていただきます。
まず、今回ご説明するかすみ目とは「西洋医学的な目の病名がついていないもの」を前提とします。急性緑内障・ぶどう膜炎・視神経炎・網膜疾患・脳血管障害などの病気が原因で発生することもありますので、症状が強い場合や進行性の場合は病院を受診するようにしましょう。
中医学的にみたかすみ目の原因は全部で5つ

✅中医学的にみた「かすみ目」の原因
気滞
気虚
血虚
陰虚
風痰
順番に説明しますね。
①気滞
気滞とはストレスや緊張、怒りなどの神経の昂りによって、血流障害や筋肉の緊張などが生じて全身の血液や津液の流通に問題が生じている状態をいいます。目及び目周辺の筋肉や血管も緊張して収縮するので、健全性が損なわれてかすみ目が発生します。
精神的ストレスや働きすぎ、寝不足、高温の環境、辛いものやカフェインの過食などで発生し、イライラする、不安になる、肩こり、ストレスによる頭痛、不眠などの症状と共にかすみ目などの症状が付随する傾向があります。
対策はストレスから離れてリラックスること。趣味などに没頭することや運動して発散することなどが改善に有効です。香味野菜(セロリ、春菊、三つ葉、パクチー、ミント、ローズマリー、ジャスミン、紫蘇)の摂取も対策に役立ちます。漢方薬では逍遥散や柴胡疎肝湯、柴胡加竜骨牡蠣湯などが適応になります。
②気虚
気虚とは適度な緊張状態を維持できていない状態をいいます。心身の健全性は適度な緊張によって維持されていることにより、仕事や家事をこなすことができますが、過労や睡眠不足、慢性ストレス、食事のバランス悪化などがあると常に疲れたような状態となってしまい、目への栄養供給及び老廃物の回収に問題を発生させるのでかすみ目となります。
過労や栄養のバランスが悪い、冷たいものの過剰摂取、慢性的なストレスなどによって発生し、疲れやすい、過労があるとかすみ目が出る、話をするのが億劫、食欲不振、便がゆるいなどの症状が発生するという特徴があります。
対策は心身を休ませる時間が少ない場合はしっかりと休養を取ること、逆にダラダラと運動不足な生活が続いている場合には新しいことを始めたり、心身を鍛えたりするなどの対処法をとるようにします。特に胃腸の機能が大事になるので、冷たいものや暴飲暴食はしないことを心がけるよう心がけるようにしましょう。漢方薬では補中益気湯や人参養栄湯、六君子湯などが適応になります。
③血虚
血虚とは血液の量を始め、体全体の栄養状態や心身の活性が乏しい状態をいいます。当然ですが、血液や栄養が足らないと目に循環する栄養の量も減少するので、機能に問題が発生してかすみ目などのトラブルが発生します。
慢性的なストレスや胃腸の機能低下、過労、老化、月経、慢性病などで発生しやすくなり、目のかすみや乾燥感、まぶしい、皮膚に艶がない、爪がもろい、月経量が少ない、髪の毛が抜けやすいなどの症状が出やすくなります。
対策は十分な休息や睡眠、バランスのとれた食事(レバーや赤み肉、卵、魚介類などのたんぱく質+ミネラル豊富なものを意識して摂る)、ストレスから遠ざかる、多汗や激しい運動は避ける、適度な運動で血流を改善など。漢方では婦宝当帰膠や当帰芍薬散、帰脾湯などが適応になります。
④陰虚
陰虚はカラダの潤いである「水(すい)」が少なくなり不足している状態。漢方では「水」とは体液だけでなく、汗や唾液、胃液、腸液、尿のような分泌液や排泄液など、血液以外の カラダのすべての水分の総称をいいます。
老化や水分及びたんぱく質の摂取不足、睡眠不足、過労などで発生し、かすみ目にプラスして口や喉の渇き(特に夜間)、ほてり、寝汗、手足や顔の火照り、微熱感、午後の倦怠感などを伴うという特徴があります。
対策は飲酒や辛い食べ物、ストレスを避けながら、たっぷりの睡眠、休息を意識して食事は野菜、果物、魚介類をバランスよく摂るようにします。漢方薬では杞菊地黄丸、知柏地黄丸、八仙丸などが適応になります。
⑤風痰
風痰とは胃腸の機能失調(ストレスや暴飲暴食、機能低下などにより)にて余計な飲食物の吸収障害や残滓の停滞が発生している時に、ストレスや外気の変化によって自律神経刺激が起きると、頭部にむくみや血流障害が生じる状態をいいます。それにより、目周辺の機能が障害されてかすみ目が出ます。
暴飲暴食や冷たいもの、水分の摂りすぎにストレスや季節の変化が重なり発生します。かすみ目、めまい、まぶたの痙攣、胸が苦しい、気持ち悪い、頭痛、頭重などの症状が出ます。
対策は食事と水分摂取を減らし、さらに消化の良いものを摂るようにします。また、ストレスや気温の変化、気圧の変化などに注意して、その時々に見合った服装や生活を行うよう心がけます(気温に見合った服装、気圧が低い時は心身を酷使しないなど)。漢方薬は加味温胆湯、半夏白朮天麻湯、釣藤散などになります。
以上になります。
かすみ目の軽症は肝、重症は腎に属するといわれています。
とにかく無理しているということなので、なんだか目がかすむな…と思う時は生活を見直すようにしてみてください。心身のバランスが乱れているということなので、そのまま心身のバランス悪化を放置してしまうと、病を招くことになってしまいます。
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