パニック障害の対策として半夏厚朴湯がどのような役割を果たすのか
- みやわき健康薬局 宮脇 崇
- 7月10日
- 読了時間: 5分
こんばんは^^一気に真夏の暑さがやってきましたね。この気温差は心身のダメージになりますので、夜はしっかり休むことを徹底してください(夜に仕事がある場合は休める時間にお休みになるようにしてください)。
さて、本日のブログのタイトルは「パニック障害の対策として半夏厚朴湯がどのような役割を果たすのか」になります。
実際に半夏厚朴湯をお使いになっている方はもちろん、お使いになっていない方もぜひ最後までお読みくださいませ。
半夏厚朴湯はパニック障害にどのような役割を果たすのか

半夏厚朴湯がパニック障害の改善に役立つのは
心身の緊張を取り除く
肺や胃にある過剰な水分や痰、むくみなどを改善する
喉のつまり感や胃のむかつき、吐き気、こみ上げる痰を伴う咳などを改善する
胃腸や肺の動きを正常化させることにより、自律神経を整え、結果的に脳を安定させる
などの働きがあるからです。
半夏厚朴湯のパニック障害への効果をまとめますと
喉のつかえ感や胃が動いていない感じ、ストレスに伴う咳、息苦しさなどを不快症状を、喉から胃までの緊張や水分代謝を改善することによって取り除きます。すると、不快刺激が緩和されるので、不快刺激によって誘発されるパニック発作の抑制につながります(息苦しい→不快→心肺の病気かも…→緊張感が増す→パニック状態の改善に効果がある)。
また、肺や胃などをリラックスさせたり消化吸収を促進させたりすることで、末梢神経から中枢(脳)へとポジティブな信号が伝わるので、脳を安定させることにもつながります。
になります。
何となく分かりましたか?
喉から胃までの気の滞りや緊張を改善し、気を下降方向へ導くことで、身体を「緊張モード」から「リラックスモード」へ切り替える手助けをします。
その結果
喉や胸の圧迫感が減る
呼吸がしやすくなる
胃腸が動き始める
身体の過緊張が和らぐ
ことで、身体から脳へ伝わる「危険」「苦しい」というシグナルも減少します。
その結果として、脳の警戒状態や過敏性も鎮まりやすくなり、パニック発作の悪循環から抜け出しやすくなると考えられます。
これは、漢方医学の「降逆」という概念を、現代医学における身体から脳へのボトムアップ制御や脳腸相関、内受容感覚の知見を踏まえて解釈した考え方です。
私たちは日常生活でも、散歩をすると気分が落ち着いたり、肩の力を抜くと安心したり、手足が温まると眠くなったりすることを経験します。これは、身体の状態が脳へ影響を与える代表的な例です。半夏厚朴湯も同様に、身体をリラックス方向へ導くことで、結果として脳の警戒状態を和らげると考えると理解しやすいでしょう。
パニック障害では「脳だけ」を治そうと考えがちですが、身体から脳へアプローチするという考え方もあります。半夏厚朴湯は、その代表的な漢方薬の一つです。喉や胸、胃から心身を整えることで、結果としてパニック発作が起こりにくい状態を目指していきます。
ただ、誰にでも適応になるという訳ではない

半夏厚朴湯には先ほどご説明した通り、喉から胃までの間に効くように作られています。
ストレス+喉や胃につまり感がある
ストレス状態に時に痰を伴う咳が出る
神経質で吐き気や消化不良をよく感じる
不安感に伴って喉のつまり感や息苦しさ、吐き気、胃もたれが生じる
などの症状がある方に適応になります。なのでこれらの症状が出やすい方に適応になります。
これらの不調がストレスによって生じ、その不調が不快刺激をもたらしてさらにストレスが増長され症状が慢性化していくと共に、パニック障害の方にとっては症状を悪化させる要因になります。
半夏厚朴湯を服用することによって、説明した症状が緩和され、さらにベクトルを下向きさせることで脳のストレス状態を緩和させるのは先ほど説明した通りです。
なので、喉から胃までの不調がある方に適応になるというのが半夏厚朴湯を用いる上でとても大事になります。逆に言うとこれらの症状がない方は適応ではないと判断できます。
一方で、我々専門家は胃腸の働きがあまり強くない方の不安症にお勧めするというケースもあります。胃腸の不調というのは自律神経を介して脳に不快刺激を送りメンタルを不安定にさせるというのがあるので、その不快刺激を低減させるために半夏厚朴湯を用いることもあります。さらに他の漢方薬の胃腸への負担を軽減させるために用いることもあります。このようなケースもあるので、実際には喉から胃までに不調がなくてもおすすめすることがあるというのを頭に入れておいてください。
「温める」「乾かす」という働きのある漢方薬なので「熱や乾燥」がある人には注意が必要
半夏厚朴湯には温める+乾かすという働きがあるので、例えば飲酒の習慣によって内臓に熱が入っている時や、加齢によって体全体の水分保持力が低下している場合(胃粘膜が乾き気味になっている場合も)などの、熱や乾きがある場合には注意して用いなければなりません。 ✅熱の存在がある場合
強いほてり
高熱
黄色く粘る痰
強い口渇
✅乾燥がある場合
口や喉の乾燥
空咳
寝汗
のぼせ
などの方では適応を慎重に判断します。
さらに、半夏厚朴湯の疏肝解鬱作用は比較的穏やかです。そのため、強いイライラや怒りっぽさ、抑うつ感など、肝気鬱結が主体の場合には、加味逍遙散や四逆散、柴胡疏肝湯などとの使い分けや併用を検討しなければなりません。また血虚、腎虚、脾虚、気虚、心火、肝火などへの配慮はありませんので、それらがある場合には別の漢方薬が必要になります。
以上、パニック障害の対策として半夏厚朴湯がどのような役割を果たすのかの説明になります。ぜひ参考としてくださいませ。
すべてお読みいただいた方はわかると思いますが、実際に利用する場合には必ず専門家に相談してからとしてください。適応になるかどうかのおおよその判断はできると思いますが、本当に合っているかどうかはプロに委ねた方が間違いありません。
みやわき健康薬局は全国よりご相談をお受けしています。ぜひご相談くださいませ。
良い週末を^^



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